日本地震工学会平成13年度通常総会


第1号議案 平成12年度日本地震工学会事業報告

「日本地震工学会(JAEE)」は、地震工学および地震防災に関する学術・技術の進歩発展をはかり、もって地震災害の軽減に貢献することを目的として、平成13年(2001年)1月1日に、東京都港区芝5丁目26番20号に事務所をおいて設立された。平成12年度の事業は以下のとおりです。

1.日本地震工学会の設立総会

「日本地震工学会」の設立総会は、正会員1,044名、学生会員45名の入会申込者のうち826名(委任状を含む)の出席により、平成12年12月20日(水)14時00分〜17時0分に建築会館ホールにおいて開催した。(1) 日本地震工学会規約、(2) 同一般規則、(3) 同選挙規則、(4) 同経理規則を承認し、日本地震工学会を2001年1月1日に設立することを決議した。

役員については、会長に青山博之氏(東京大学名誉教授)、次期会長に岡田恒男氏(芝浦工業大学教授)、副会長に土岐憲三氏(京都大学教授)、石原研而氏(東京理科大学教授)、入倉孝次郎氏(京都大学防災研究所教授)、小谷俊介氏(東京大学教授)を選任した。また、理事16名(家村浩和、河村壮一、工藤一嘉、久保哲夫、後藤洋三、鈴木浩平、濱田政則、布村明彦、大町達夫、川島一彦、北村春幸、塩原等、中島正愛、西谷章、松本正毅、安田進の各氏)、監事2名(伯野元彦氏、北川良和氏)、役員候補推薦委員会委員14名、選挙管理委員会委員委員4名を選任した。設立総会で選任された役員の氏名および任期は資料−1に示すとおりである。

平成12年度の事業計画および予算が提案され、承認された。

2.理事会活動

日本地震工学会の活動を審議するために理事会は毎月1回の割合で開催された。理事会は理事の過半数の出席をもって成立し、毎回、事務的事項の報告のあと、議題の審議および議決を行い、本学会の将来の運営方針について懇談をした。理事会開催および主な議題は以下のとおりである。平成13年5月8日の時点における正会員は1,282名、学生会員51名である。法人会員は募集活動を始める段階にある。

(1)第1回理事会

日時 2001年1月10日午後17時30分より21時まで
場所 建築会館301会議室
議題

1) 入会の申し込み者について
2) 副会長の任務分掌について(資料-2)
3) 理事の任務分掌について
4) 常置委員会の設置と委員長の選任について

(2)第2回理事会
日時:2001年2月14日 17:30〜21:30
場所:建築会館301会議室
議題

1) 入・退会の申し込み者について
2) 震災予防協会への事務委託について
3) 委員会等の委員委嘱について
4) IAEEへの国内団体登録変更について
5) ロゴマークについて
6) レンタルサーバーについて

(3)第3回理事会
日時:2001年3月14日(水)17:30〜21:30
場所:建築会館 301号室
議題

1) 入・退会の申し込み者について
2) 委員会委員の委嘱について
3) 第1回日本地震工学研究発表・討論会開催について
4) 日本地震工学論文集の刊行について
5) 11回日本地震工学シンポジウム運営委員選出について

(4)第4回理事会
日時:2001年4月11日(水)17:30〜20:30
場所:建築会館 301号室
議題

1) 入・退会申し込み者について
2) 次期会長選挙の実施について
3) 委員会委員の委嘱について
4) 日本地震工学論文集関連の諸規程について
5) 事務局派遣職員の契約について
6) 横浜防災フェア(8月23日)への協力について
7) エルサルバドルおよびインド西部地震災害調査報告会(5月29日)について
8) 法人会員の勧誘について

(5)第5回理事会
日時:2001年5月09日(水)17:30-21:00
場所:建築会館301号室
議題

1) 入・退会申し込み者について
2) 来期の「次期会長」選挙結果について
3) 次期理事の交代について
4) 平成13年度通常総会の議案について
5) 委員会委員の委嘱について
6) 国際地震工学会(IAEE)に対する国内団体変更の登録について

3.委員会活動

(1) 総務幹事会

本学会の事務局体制を整備するために、(財)震災予防協会に平成13年度財務関係の業務委託契約をすると共に、事務局の常勤雇員(平成13年4月第1週より)をビッグウェーブ情報開発から派遣する契約を行った。事務作業の円滑な実施を可能にするパソコンの購入、電話の設置、備品の購入などの事務室環境の整備を行った。

理事会の開催における議題の整理および議事録の作成、総会の開催通知の発送および議題の準備などの業務を実施した。また、本学会の円滑な運営をはかるために各委員会間の連絡・調整を行った。

ホームページによる広報活動、電子メールによる情報配信、会誌あるいは論文集の掲載などの業務を行うために、インターQからサーバーを借り受ける契約を行うとともに、各委員会によるサーバーの利用を促進する教育活動および調整を行った。

現在、本会各委員会関係のホームページは以下のとおりである。

本会    http://www.jaee.gr.jp/
また、以下の委員会には、ホームページを経由せず、直接アクセスすることもできるように、設定している。

総務関係  http://general.jaee.gr.jp(役員、規約、など)
広報関係  http://news.jaee.gr.jp/(JAEE News、その他)
会誌関係  http://magazine.jaee.gr.jp/(ニュースレター)
論文集関係 http://journal.jaee.gr.jp/
年次講演会関係  http://convention.jaee.gr.jp

(2) 財務幹事会

会費納入のお願いを発送し、5月9日までに1051名の納入者があり、現在も引き続き納入が続いている。これら会費は、銀行預金として管理されており、会運営費用に対し、随時支出されている。今期は正会員と学生会員のみの会費であった。

(3) 会員委員会

2000年12月20日の設立総会の時点では、正会員1,044名、学生会員45名、計1,089名の個人会員加入申込みであった。その後、会員各位による「ひとりひと声運動」のおかげで、2001年5月9日時点では、正会員1,282名、学生会員51名、計1,333名を数えるに至った。

会員情報の基本となる会員データベースの作成を行い、登録会員に関する情報を整備しつつある。氏名、会員資格、性別、生年月日、国籍、住所、所属、役職、連絡先、学歴、会費納入状況ほかの情報がデータベースに登録されている。もちろん、これらの情報は一般には開示されない。

このほか、法人会員の勧誘方針を決定し、募集要項等を作成した。

(4) 広報委員会

 ホームページを通して会員に各種情報を発信すると共に、日本地震工学会の活動を広く伝達するため、4月以降ホームページの正式運用を開始した。また、ホームページ内に各種のサイトを設定することにした。これらサイトの整備は来期となる。

 一方、会員への情報サービスとして、JAEE NEWS(1〜9号)の記事をメールあるいは郵送にて、送付した。

(5) 会誌編集委員会

会誌Newsletterの発行の検討を行い、年4回の発行とすることとした。

日本地震工学会がさまざまな専門領域をもつ会員からなる学会であることから、このメリットを生かして、多様な視点を融合させた企画、また異なる領域をもつ会員間の相互理解を促進するような企画を立てていく。

(6) 論文集編集委員会

本会が企画、刊行する論文集について、(1) 論文集の性格づけ、(2) 英文誌とするか邦文誌とするかの言語、(3) 刊行の形態、(4) 論文のジャンル、投稿資格等の投稿規定、(5) 編集、審査等の他の諸規定、(6) 執筆要項などを審議し、論文集刊行に伴う諸規定を策定し、本会ホームページに掲載した。その他、J-Stage利用等の本会論文集刊行のフレームについて審議するとともに、論文集刊行に係わる作業工程について分析を加えた。

(7) 事業・企画委員会

13年度より始まる事業企画について、検討を行い、次のことを立案した。会員向けとして特別講演会,地震被害報告会を開催し,自治体の防災関係者や市民向けとして講習会や市民講座を開催する。 特別講演会は本学会が多くの専門分野からなる総合的な性格を持つ学会であることを考え,いくつかの専門分野の専門家に講演をお願いし,お互いに他の専門分野を理解し研究等に役立たせることを目的としている。

今年発生したエルサルバドル地震・インド西部地震に対する講演会を5月末に開催するように準備を行った。

(8) 年次研究発表・討論会実行委員会

第1回の研究発表・討論会の企画を行い、日本学術会議の地震工学専門委員会と共催で、開催する運びとなった。既存の学会に横断的な地震工学に関する、幅広い研究課題についての討論を深めることを主眼とすることとした。

(9) 国際関係

日本地震工学会の国際プレゼンスを高めると同時に国際貢献を果たすための体制を整備することを目標に、取り組むべき課題の検討を行った。日本地震工学会の存在と活動目的・内容を海外の関連諸機関に周知するとともに、将来の協力・連携関係を促進するための方策を立案することとした。

4.行事活動

事業・企画委員会では「2001年1月13日エルサルバドル地震」および「2001年1月26日インド西部地震」に関する災害調査報告会を5月29日に日本鋼管(株)本社会議室において開催することを予定している。

5.出版活動

(1)会誌JAEE Letterの刊行

電子出版を出版活動とする方針として、会誌であるJAEE Letterを電子媒体で年4回の予定で刊行することにした。第1回JAEE Letterは、サーバーの準備ができていないことから、2月21日に会員に電子メールで配信した。次回以降は、ホームページに掲載し、掲載したことをJAEE Newsにより会員に配信することにしている。

(2)JAEE Newsの配信

本学会関係記事および国際会議開催などについては、毎月2回の割合でJAEE Newsを会員に配信している。電子メールを利用することができない会員にはFAXによる配信サービスを実施している。平成12年度には既に9回のJAEE News 9号までを配信した。


資料−1

日本地震工学会設立総会における役員選任

 日本地震工学会設立総会において、日本地震工学会規約第14条に定める役員として、同規約附則2に基づき、以下の方が選任された。

任    期

      2001年1月1日   2001年6月1日    2002年6月1日
        〜5月31日   〜2002年5月31日   〜2003年5月31日

(役職)    (候補者)      (候補者)      (候補者)

会長     青山博之      岡田恒男
次期会長   岡田恒男      選挙で選任      選挙で選任
副会長    土岐憲三      片山恒雄       片山恒雄  2003年5月31日迄
副会長    石原研而      石原研而       選挙で選任
副会長    入倉孝次郎     入倉孝次郎      選挙で選任
副会長    小谷俊介      小谷俊介       小谷俊介  2003年5月31日迄

理事     家村浩和      家村浩和       総会で選任
理事     河村壮一      河村壮一       総会で選任
理事     工藤一嘉      工藤一嘉       総会で選任
理事     久保哲夫      久保哲夫       総会で選任
理事     後藤洋三      後藤洋三       総会で選任
理事     鈴木浩平      鈴木浩平       総会で選任
理事     濱田政則      濱田政則       総会で選任
理事     布村明彦      布村明        総会で選任
理事     大町達夫      大町達夫       大町達夫  2003年5月31日迄
理事     川島一彦      川島一彦       川島一彦     同上
理事     北村春幸      北村春幸       北村春幸     同上
理事     塩原 等      塩原 等       塩原 等     同上
理事     中島正愛      中島正愛       中島正愛     同上
理事     西谷 章      西谷 章       西谷 章     同上
理事     松本正毅      松本正毅       松本正毅     同上
理事     安田 進      安田 進       安田 進     同上

監事     伯野元彦      伯野元彦       総会で選任
監事     北川良和      北川良和       北川良和  2003年5月31日迄


資料−2
平成12年度日本地震工学会役員の分掌

会長 青山博之
次期会長 岡田恒男

第一副会長 土岐憲三 情報・事業担当
第二副会長 入倉孝次郎 学術担当
第三副会長 石原研而 会計・会員担当
第四副会長 小谷俊介 総務担当

先任理事 家村浩和 事業理事(大会担当)
先任理事 河村壮一 会員理事(会員管理担当)
先任理事 工藤一嘉 情報理事(広報担当)
先任理事 久保哲夫 学術理事(論文集担当)
先任理事 後藤洋三 総務理事
先任理事 鈴木浩平 事業理事(大会担当)
先任理事 濱田政則 会計理事
先任理事 布村明彦 事業理事(企画担当)
後任理事 大町達夫 総務理事
後任理事 川島一彦 学術理事(論文集担当)
後任理事 北村春幸 会計理事
後任理事 塩原 等 総務理事(電子メディア担当
後任理事 中島正愛 学術理事(国際担当)
後任理事 西谷 章 情報理事(会誌担当)
後任理事 松本正毅 会員理事(法人会員担当)
後任理事 安田 進 事業理事(企画担当)

先任監事 伯野元彦
後任監事 北川良和