第9号議案 平成15年度事業計画

 日本地震工学会は、地震工学の進歩および地震防災事業の発展を支援し、もって学術文化と技術の進歩と地震災害の防止と軽減に寄与することを目的としている。また、地震工学関係の研究者や技術者のみならず、地震そのものや地震による災害に関わるあらゆる分野の人々にとって有益な交流の場となるべく活動を行っている。
 中長期的視点では、将来、社団法人化することが目標であるが、本年度は、昨年度事業に加え、研究統括委員会の下、研究員会の活動を活発化させるとともに、会員の増強を図り、学会活動の質の向上と、規模の拡大を目指す。また、地震工学シンポジウムの幹事学会として、2006年開催に向け、検討する。

 9号の1)会員幹事会

 本年度は会員に対するサービスの一層の向上および会員の増強を目指し、以下の活動を行う。

@ 会員に対するサービスの増強:CD版「JAEE Year Book」の充実を図る。なお、平成14年度に配布した会員名簿(2003年2月28日現在)の内容は、氏名、所属までのものが大半であり、住所、電話、メール等の掲載については、個人情報の保護の観点から見送られた。これらの個人情報の開示については、会員への調査を行うなど、今年度の継続検討事項とする。
A 講演会等の主催・共催による教宣活動:以下のような講演会等を通じ、日本地震工学会の知名度を上げるとともに、学会の活動に対する理解を深めてもらう。
B 法人会員の勧誘活動:昨年度に引き続き粘り強い勧誘活動を継続する。
個人会員の発掘:昨年度に引き続き「加入の可能性のある個人」の洗い出し作業を行うとともに、この人たちに対する具体的な勧誘活動計画を立案・実施する。

 9号の2)広報委員会

 広報委員会として、今年度は、下記の活動を計画している。

1.ホームページの管理と充実
会員に各種情報発信すると共に、日本地震工学会の活動を広く伝達するため、ホームページの担当分について、更新、充実をはかる。
1)本会主要事業・行事の案内(日本語トップページ):随時更新
2)地震災害情報の掲載・更新:随時更新
3)本会および関連学協会の行事案内:月1〜2回更新
4)JAEE NEWSのバックナンバーの掲載:月2回
5)コラム欄の充実:随時更新(年6回程度目標)
6)英語版(広報委員会担当分)の充実
7)関連学協会サイトなどのリンク集の整備

2.JAEE NEWSを発行する:月2回
理事会報告、地震工学関連の情報、国際・国内会議の公告、職業募集の公告など、最新情報を集め、ニュースとして発行する。

3.対外的な広報手段の検討
会員外の方も含め、対外的に本会に対する理解を深め、ひいては地震工学に関連する知識を普及させるため、ホームページやニュースの活用法を研究する。

9号の3)会誌編集委員会

 2003年度は,Vol.3としてNo.2からNo.4の発行を、Vol.4としてNo.1の発行を予定している。
Vol.3のNo.2は4月にすでに発行しており、5月より,会誌編集委員会が交替するので,新たな企画による会誌がスタートする。

9号の4)論文集編集委員会

(1) 論文集を3ヶ月ごとに4回刊行する(2月、5月、8月、11月)。うち1回は、特集を企画する。
(2) 2003年刊行分、およびニュースレター、会員名簿など、地震工学会ウェブサイト収載の情報を含めJAEE Yearbook 2003をCD出版する。


9号の5)事業企画委員会

 前年度に引き続き、会員・地方自治体職員に向けて、講演会・講習会を開催する。 今年度の予定を以下に示す。
1. 第3回通常総会において、講演会ならびに技術展示会を開催する。
2. 会員、一般市民を対象に特別講演会を開催する。
3. 自治体職員を対象に、講習会を開催する。 開催地は愛知県、さいたま市を予定している。
4. 一般市民、自治体職員の防災担当者を対象にシンポジウムを開催する。
予定地は第8回震災対策技術展が開催される横浜市とする。
5. 顕著な地震災害が発生した際には、必要に応じて、緊急講演会、シン
ポジウム等を開催する。

9号の6)年次大会実行委員会
  2001年に引き続き第2回目の年次大会を「日本地震工学会大会―2003」の名称で実施する。 特別後援、オーアガナイズドセッション、一般発表および懇親会を予定している。 開催日は2003年11月11日〜13日とし、会場を慶應義塾大学工学部 矢上キャンパス(横浜市港北区日吉)に予定している。


9号の7)研究統括委員会
 研究統括委員会は地震工学分野を進展させ,研究成果を広く国内外に還元して,社会の地震防災性向上に貢献するため以下の事業を行う。

(1) 研究委員会の活動支援 : 平成14年度に設置された「性能規定型耐震設計法に関する研究委員会」および「強震データベースの構築と活用に関する研究小委員会」の活動を支援し,研究成果の学会内外への公表を行う。
(2) 研究委員会の設立 : 上記の2研究委員会に加えて,新たに二つの研究委員会を設置,発足させ,これらの研究委員会の活動を支援する。
(3) 地震災害の調査 : 国内外での地震災害発生に際し,他の学協会との連携のもとに必要に応じて調査団を組織し,派遣する。
 
9号の8)国際委員会
 今年度より、委員会形式として国際化のより充実を図る。活動として、
(1) 英文HPの充実によって海外への情報発信を強化する。
(2) 米国EERI(Earthquake Engineering Research Institute)との
Partnership協定締結を果たし、協調を軸として、地震被害、調査
における連携、組織的かつ継続的な情報交換、継続教育の共同実施などについて、その実践メカニズムの整備を図る。
(3)地震工学アジアフォーラム構築への機運を高めるべく、アジア諸国における地震工学関連諸機関との情報交換を促進する。

9号の9)総務幹事会
 今年度は、サーバー一括外注契約を行い、電脳学会としての機能を定常化 させる。 そのほか、昨年と同様、常駐職員の派遣契約ならびに(財)震災予防協会への事務委託を行う。