第8号議案 平成16年度事業計画

 日本地震工学会は、地震工学の進歩および地震防災事業の発展を支援し、もって学術文化と技術の進歩と地震災害の防止と軽減に寄与することを目的としている。また、地震工学関係の研究者や技術者のみならず、地震そのものや地震による災害に関わるあらゆる分野の人々にとって有益な交流の場となるべく活動を行っている。
今年度は特に、今年の8月にカナダで開催される13WCEEにおいて、当学会が、米国EERIと共同で特別セッションを運営すると共に、近年の日本での地震防災技術開発をまとめたCDを配布することで日本の地震工学を世界にアピールする。さらに、阪神淡路大震災10周年地震工学シンポジウムの幹事学会として、2005年1月開催に向け、行動する。また、中長期的視点では、将来、社団法人化することが目標であるが、本年度は、昨年度事業に加え、研究統括委員会の下、研究委員会の活動を活発化させるとともに、会員サービスの向上とITインフラの整備を図り、学会活動の質の向上を目指す。

8号の1)会員委員会
本年度は会員に対するサービスの一層の向上および会員の増強を目指し、以下の活動を行う。
1.個人会員の増強を図る
・日本建築学会、土木学会の論文投稿者の中から入会の可能性の高い人をピックアップし、ダイレクトメールを送る。
・各種講演会などの場で、会の趣意書、入会申込書などを配布し、勧誘を行う。
2.法人会員の増強を図る
3.会員名簿のアップデートをする
・最新データをHPの名簿(電子情報)に掲載する。
4.会費再請求および除名措置を検討する
・例年に倣い、会費再請求および除名措置を行う。

8号の2)広報委員会
広報委員会として、今年度は、下記の活動を計画している。
1.ホームページの管理と充実
会員に各種情報発信すると共に、日本地震工学会の活動を広く伝達するため、ホームページの担当分について、更新、充実をはかる。
1)本会主要事業・行事の案内(日本語トップページ):随時更新
2)地震災害情報の掲載・更新:随時更新
3)本会および関連学協会の行事案内:月1〜2回更新
4)JAEE NEWSのバックナンバーの掲載:月2回
5)コラム欄の充実:随時更新(年6回程度目標)
6)英語版(広報委員会担当分)の充実
7)関連学協会サイトなどのリンク集の整備

2.JAEE NEWSを発行する:月2回
内容は、時々の話題、理事会報告、国際・国内会議の公告、内閣府や地震調査推進本部発表情報、職業募集の公告など、電子メールの特徴を生かして最新情報を伝える。

3.対外的な広報手段の検討
会員外の方も含め、対外的に本会に対する理解を深め、ひいては地震工学に関連する知識を普及させるため、ホームページやニュースの活用法を研究する。

8号の3)会誌編集委員会
1.会員への情報提供の改良を実施する、具体的には、これまでの会誌、学会だより、Year Bookの3者を統合した、新会誌の発行を検討する。
2.そのため、会誌委員会を現在の4倍程度に増員して、年4回程度の発行を計画する。

8号の4)論文集編集委員会
1.論文集を3ヶ月ごとに4回刊行する(2月、5月、8月、11月)。
2.13WCEEにて当学会とEERIが共催で運営する特別セッションにおいて配布する日本の最近の地震工学の進歩をまとめた「Recent Developments of Research and Practice on Earthquake Engineering in Japan」のCDを、当学会論文集の特別号と位置付け、全会員にも郵送する。

8号の5)事業企画委員会
前年度に引き続き、会員・地方自治体職員、一般市民に向けて、講演会・講習会を開催する。今年度の予定を以下に示す。
1.第4回通常総会において、講演会ならびに技術展示会を開催する。
2.会員、一般市民を対象に特別講演会を開催する。
3.自治体職員を対象に、自治体防災セミナーを開催する。
4.一般市民、自治体職員の防災担当者を対象にシンポジウムを開催する。予定地は第8回震災対策技術展が開催される横浜市及び国連防災世界会議が開催される神戸市とする。
5.当学会が主幹事となり2005年1月に「阪神淡路大震災10周年地震工学シンポジウム」を東京・神戸にて開催する。
6.顕著な地震災害が発生した際には、必要に応じて、緊急講演会、シンポジウム等を開催する。

8号の6)年次大会実行委員会
阪神淡路大震災10周年地震工学シンポジウムの一環として、日本地震工学会年次大会2004を下記の通り実施する。
1.期日:2005年1月11日(火)〜13日(木)
2.場所:早稲田大学国際会議場(井深大記念ホール他)

8号の7)研究統括委員会
研究統括委員会は地震工学分野を進展させ、研究成果を広く国内外に還元して、社会の地震防災性向上に貢献するため、以下の事業を行う。
1.研究委員会の活動支援: 平成14年度に設置された「性能規定型耐震設計法に関する研究委員会」、「強震動データの共有化及び活用法に関する研究委員会」および平成15年度に設置された「基礎−地盤系の動的応答と耐震設計法に関する研究委員会」、「脆弱建造物の改修と人口集積地域の地震防災対策促進とその方策」の活動を支援し、研究成果の学会内外への公表を行う。
2.研究委員会の設立: 上記の4研究委員会に加えて、必要に応じて新たな研究委員会を設置、発足させ、これらの研究委員会の活動を支援する。
3.地震災害の調査: 国内外での地震災害発生に際し、他の学協会との連携のもとに必要に応じて調査団を組織し、派遣する。

8号の8)国際委員会
委員会形式として国際化のより充実を図る。活動として、
1.英文HPの充実によって海外への情報発信を強化する。
2.昨年度締結した米国EERI(Earthquake Engineering Research Institute)とのPartnership協定に沿って、地震被害、調査における連携、組織的かつ継続的な情報交換、継続教育の共同実施などについて実施を図る。
3.8月にカナダ・バンクーバー市で開催される13WCEEにおいてEERIと共同で特別セッションを開催する。

8号の9)電子メディア委員会
Webシステムを更新するための活動を行う。
1.システム管理とWebの更新を一元化する。このため、パソコンシステムを新しく構築するとともに、Webの維持、更新を専属に行えるシステムを作成する。
2.Webに掲載する情報の一元管理システムを構築する。
3.Webに掲載するコンテンツを企画するシステムを広報委員会、理事会と共同して作成する。