E1.議事録の確認
(1)前回議事録(勝俣理事、資料63-01)
勝俣理事より、第62回議事録(案)の要点が報告された。小長井副会長よりの指摘で下記のように修正して承認された。
E7(6)1行目:「地震工学会の委員会を海外で開催する際、・・」→「地震工学会の委員会テーマに関係するワークショップを海外で開催する際、・・」
関連して小長井副会長より「このワークショップと地震工学会とのつながりが希薄であったため、旅費支給は認めなかった。このワークショップを地震工学会が共催・協賛するなどの手続きが必要であった」と経過の報告があった。
また、E3(2)項の「理論応用力学講演会」に関して以下の報告があった。
・石川理事より「地震工学会から派遣する実行委員会委員として吉田理事を選任した」
・吉田理事より「オーガナイズドセッションの企画を立案することになった」
E2.報告事項
(1)会務報告(石川理事、資料63-02)
石川理事より前回理事会以降の会務の要点が報告された。以下の話題提供があった。
- 鴫原事務局長より会誌送付に関して、「国会図書館および希望があった大学の図書館に対しては1号から送付した」旨報告された。
- 若松理事より「セミナー・講演会の参加者が非常に多くなった」旨報告された。
石川理事より故小堀鐸二名誉会員の逝去に対する対応について報告があり、了承された。
- 10月26日の「お別れ会」に地震工学会名で献花する予定。
- JAEE NEWS No.151(10月1日配信)に追悼文(武村監事執筆)を掲載。
- 会誌およびホームページに追悼文を掲載予定。鈴木(祥)副会長に執筆を依頼。
北川会長よりホームページへの追悼文掲載は10月26日までに行うように指示があった。
また、鈴木(祥)副会長より「14WCEEで故小堀鐸二名誉会員を追悼する特別セッションの開催を実行委員会に要請したところ、認められた。締め切りが10月末になったおり、ぜひ応募して欲しい」旨の報告があった。
(2)会計報告(小林理事、資料63-03)
小林理事より、7〜9月の会計の要点が報告された。
- 会費の納入状況は個人会員未納者が昨年度の同時期に比べるとやや多い程度である。
- セミナー・講演会が盛況であり、事業企画収入が多い。
討議は以下の通り。
- 小長井副会長より「各研究委員会の出費が少ないので、適切に執行をお願いする旨の連絡を行う」との方針が述べられた。
- 末冨理事より「IT事業費の執行率が悪いが、年間契約なので必ず支出する」との追加説明があった。
(3)セミナー・講習会の開催報告(若松理事、資料63-04)
若松理事より下記のセミナー・講習会の開催報告があり、概ね参加者が当初想定以上に集まったとの説明があった。
1)平成19年度東京都防災展(8月21日〜24日)
- 準備期間がなかったが、学会のプレゼンスを市民にアピールできた。来年も出展する。
2)新潟県中越沖地震災害調査報告会(8月22日)
3)分かりやすい「地震工学における模型実験技術」(8月24日)
- 集客が心配であったが、地盤工学会で案内メールが配信されると参加者が急増した。
4)性能規定型耐震設計法の現状と課題(9月18日)
- 集客が心配であったが、結果的に100名の定員に達し、最後は参加をお断りした。
5)セミナー「実務で使う地盤の地震応答解析」(10月3日)
- 当初の参加応募者は少なかったが、地盤工学会および地震工学会で案内メールが配信されると参加者が増えた。最終的には会場の定員195名以上の申し込みがあった。
新潟県中越沖地震災害調査報告会については石川理事と鴫原事務局長より「参加者が多く、収支が黒字になったので、幹事学会から剰余金の配分があった」旨の追加報告があった。若松理事より「今年度からはホームページに行事開催報告を掲載する方針とし、実施したものは概ね直ちに掲載されている」旨の追加報告があった。
若松理事から以下の問題提起があった。
- 9月18日開催にセミナーでは、当日無断キャンセルが10名あった。また、参加者が200名近くあったため、6名で受付を行ったが対応が大変であった。参加費の前払いなど経理の合理化をすることにより、無断キャンセルも減り、当日の受付も効率化すると思う。
- 行事への参加者が増えたことにより、参加者情報を入力するなどの事務処理が追いつかない状況が発生した。事業が拡大すると事務局の作業も増えるため、今後、人員や入力用パソコンを増やすことも検討する必要がある。
- セミナー参加者から、当日の配付資料をカラーにして欲しいとの要望が多く出た。しかし、カラー印刷を外注すると割高となり参加費にはね返る。事務局にカラープリンターが導入されれば、カラー印刷もできるようになるので、カラーコピー機の導入を検討して欲しい。
討議は以下のとおり
- 北川会長より「事業企画委員会は頑張って活動されており、感謝する」旨の発言があった。
- 配付資料をカラーにして欲しいとのセミナー参加者からの要望に関して、鈴木次期会長より「講演会などに参加する来客に好印象を与えるべきである」旨の発言があった。
- 鴫原事務局長より「50名程度なら当日受付で問題ない。それ以上なら銀行振り込みを考える。」旨の回答があった。
- 三輪理事より「カラーの資料の代わりにpdfファイルを参加者に渡すのはどうか」との提案があり、若松理事より「データの盗用の可能性があるので、困難」との発言があった。石川理事より「カラープリンターは維持費がかかるので、導入には事前検討が必要」との発言があった。
- 石川理事より「事務局人員の増員はアルバイト(臨時雇い)で対応するべきであろう。また、ウェブでの参加登録システムを検討する」との発言があった。
(4)講習会開催予定(石川理事、資料63-05)
石川理事から【講習会「基礎−地盤系の動的応答と耐震設計法」】の紹介があった。現状の参加申し込みは60名程度であると鴫原事務局長より報告があった。
(5)被害地震への対応(三輪理事、資料63-06、63-12)
三輪理事から下記の3つの被害地震への対応について報告があった。
1)柏崎・刈羽原子力発電所への5学会合同調査
三輪理事より日本地震工学会の調査団として北川会長・鈴木次期会長・鈴木副会長・源栄理事・若松理事が派遣され、8/22に報告会を行った旨、紹介された。
2)ペルーの地震の調査団派遣(現地時間で8月15日に発生:9月4日〜28日派遣)
三輪理事より北川会長と相談の上、土木学会と合同で調査団を派遣することになった旨の説明があった。また、小長井副会長より調査団の活動概要について報告があった。
- 派遣期間が長かったが、早く行く必要があり、後半はASCEのチームと合同調査を行ったためである
- 経費は航空券などへの支出であり、予定の20万円を若干、上回った。
- ASCEから共同レポートの作成を申し込まれたが、まず地震工学会にレポートを出し、エッセンスを共同レポートに掲載する方針とした。
- 地震工学会の論文集に投稿して成果を還元したい。
3)南スマトラの地震の調査団派遣(9月12日(UT)に発生:10月4日〜9日派遣予定)
三輪理事より「土木学会と合同の調査団派遣についてメールで理事会メンバーに意見を求めたところ、調査団団員が地震工学会会員ではなかったこと(なお、現在は入会している)および選定過程等に理由に否定的な意見があったが、北川会長と相談の上、調査団を派遣することになった」旨の説明があった。小長井副会長より「土木学会の大会開会中に地震が発生したため、土木が中心になってしまった。地震工学会の役員でもあることも考慮して地震工学会にも働きかけた。調査団員が会員かどうかは選定のときに調べておくべきだったと思う」との発言があった。
北川会長より派遣を決定した経緯について発言があった。
- 地震工学会として国際活動の活性化は重要であり、かつ地震被害調査は地震工学の発展に必要不可欠であると認識している。
- 地震災害対応活動の規定(案)(資料63-12)の第4条に基づき、M8級の地震であるため、派遣することにした。
- 地震災害対応活動の規定(案)(資料63-12)の第4条に基づき、M8級の地震であること。
今回の派遣は地震工学会の活性化にも資するものであることなど総合的に判断した。
- また、ペルーの地震の調査団の経費も含めて予算の範囲内に納まると概算した。
三輪理事より報告会をペルーと南スマトラ一緒に実施したく、日程を各調査団員と土木学会と調整中であり、11月6日が有力であり、会場を探している旨の補足説明があった。
続いて資料63-12を参考にして地震災害対応活動について討議した。
- 鈴木次期会長より「地震工学会として調査する特徴を出したい。特に学会横断的な視野は重要である。柏崎への調査団は横断的な良い事例である。横断的というのは派遣決定の基準になると思う」との発言があった。
- 鈴木副会長より「派遣団員は会員限定にするべきではない」との発言があり、鈴木次期会長より「非会員に行っていただき、地震工学会の立場で調査してもらうのは意義深い」旨の発言があった。北川会長より「派遣をきっかけに会員になってもらうこともできる」との発言があった。
- 石川理事より「現在は小長井副会長・三輪理事ほかの個人的なパイプで調査団派遣まで漕ぎ着けていると思われる。地震工学会として組織的に動ける体制をつくる必要がある」との指摘があり、北川会長より「一連の対応には反省点が多いので、前向きに対応してほしい」との発言があった。
- 予算措置について小長井副会長より「旅費を出さないのは土木学会も同様であるが、共通的な経費は支出している」との発言があった。また、石川理事より「支出がないなら、地震災害調査基金に積み立てている意味がない」との指摘があった。北川会長・鈴木副会長より「旅費は原則として出さなくてもよいが、除外規定を作るべきである」との発言があった。
- 石川理事より「小長井副会長にまとめていただきたい」旨の要請があった。
(6)公益法人化対応(小長井副会長)
小長井副会長より公益法人化に関連して文科省OBに面会した際の印象に関して報告があった。
- 公益法人格取得のためには会計・定款の整備など色々な指導を受ける必要があるが、地震工学会はしっかりとした活動を行っており、公益法人格取得に関しては楽観視している。
一方、西谷副会長より「建築学会は公益法人への移行がスムースには行かない、と考えているようだ」との情報提供があった。
E3.議案
(1)入退会者について(野畑理事、資料63-07)
野畑理事より、入会希望者52名、法人入会希望者2社、退会者(逝去者を含む)3名について報告され、資料通りに承認された。この結果、正会員1,216名、学生会員68名、法人会員95社となった。討議は次のとおり。
- 野畑理事より「大会開催の効果で、入会者が大幅に増加した。特に学生会員の伸びが大きい」との指摘があった。北川会長より「セミナー・講演会の充実も会員増に寄与していると思われる。また、大学教官のボードメンバーには自分の学生が会員になっているか点検して欲しい」との発言があった
関連してパンフレットについて議論があった。
- 若松理事より「地震工学会のパンフレットが必要である」旨、問題提起があり、「講演会やセミナーの際に当日資料とともにパンフレットと入会申し込みを用意したいので、やむを得ず自作している」との補足説明があった。
- 石川理事より「パンフレット作成は会員担当の野畑理事・柏崎理事にお願いしたい」と発言があり、了承された。鈴木副会長より「パンフレットに掲載する情報は最新のものに修正する必要がある」と指摘があり、北川会長より「デザイナーを起用するなどしてインパクトのあるよいものを作成して欲しい。パンフレットがないと法人会員勧誘の際に頼みにくい。また、海外との付き合いにも必要であり、英語版が欲しい」との要望があった。
- 北川会長より「パンフレットはやや詳細なものと簡略なものが必要」と指摘があり、若松理事より「詳細版ができれば簡略版は自作可能であり、詳細版を先行して作成すべき」との発言があった。また、石川理事より「内容が陳腐化しやすいので、綴じこむ形式よりは折り込む形式とするべきである」との指摘があった。
(2)共催・後援・協賛(石川理事、資料63-08)
石川理事より、メール審議で承認された共催依頼1件・協賛依頼2件・後援依頼3件について報告された。さらに、新規後援依頼1件について報告があり、承認された。
E7.懇談事項
(1)年次大会の準備状況(壁谷澤理事・勝俣理事、資料63-09)
勝俣理事より年次大会の準備状況について説明があり、例年並の投稿数であったが、会場数の関係から、日程を当初予定の3日から2日短縮することが可能であったため、そのように変更した旨の報告があった。年次大会の開催計画は概ね了承された。討議は以下の通り。
- 鈴木次期会長より「2日に短縮するのは了解するが、フェアに参加する企業にとっては歓迎されない可能性があるので、了解を得ておく必要がある。」との指摘があった。北川会長より「2日に短縮するのには、3日と公告していたので、きちんとした後始末が必要である。」との指摘があった。
- 小林理事より「他学会にも参加を呼びかけるのか」との質問があり、北川会長より「他学会にも2日開催の案内を再度、出すべきである」との指摘があった。
- 鈴木次期会長より「懇親会を2日実施するのは、東京開催のため2日連続の参加者が少ないことへの対応として理解できるが、同じことを2回実施するように思えて、名称が問題である。1日目はレセプションと名称を変えるべきである」との指摘があった。
- 若松理事より「昼食を数量限定ながら無料配布するのは良い企画である」と発言があった。
- 三輪理事より「論文集をCDにする計画は賛成する。しかし、CD配布ならカラーにできるはずだが、執筆要領は白黒前提との記載があり、論文差し替え依頼などがあった場合の対応を考えるべきだ」との指摘があった。また、小林理事より「CDには検索システムを付けて欲しい」との要望があった。
また、石川理事より「来年度大会はどうするのか」との問題提起があり、源栄理事より「例年通りの11月または1978年宮城県沖地震が発生した6月を計画している」との回答に対して以下の議論があった。
- 北川会長より「今年は土木系の投稿が少ないので、土木関係のイベントと重ならないようにすべきだ」との指摘があり、三輪理事より「地盤工学会は7月に大会がある」との指摘があった。また、西谷副会長より「国際会議は6月に多いので避けた方が良い」との指摘があった。吉田理事より「理論応用力学講演会は6月である」との発言があった。
- 鈴木副会長より「皆が11月開催と思っている」との発言があり、源栄理事より「調査の上、開催時期を決める」との回答があった。北川会長より「6月に開催するなら、少なくとも11月開催される大会時に情報を流して欲しい」旨の指示があった。
(2)セミナー企画案(若松理事:資料63-10)
若松理事より以下の企画について資料に基づき説明があった。開催は承認された。
1)セミナー「実例で示す木造建物の耐震補強と維持管理」
- 若松理事より「建築学会近畿支部と連携を取った」旨の補足があった。
2)免震・制振技術開発施設・工場見学会
3)E-ディフェンス見学会
4)地震発生確率−理論から実践まで−
- 若松理事より「ホール日程と講師の都合で来年4月開催となった」との補足があった。
- 鈴木次期会長より「地震学会を後援団体に入れるべきである」との指摘があった。
(3)会誌No.7企画案(志波理事、資料63-11)
志波理事より会誌No.7(2008年1月31日発行予定)の企画について資料に基づき説明があった。また、「今までは会誌は特集+事務連絡であったが、ミニ特集+企画記事の構成とする。故小堀名誉会員の追悼記事も載せる。ホームページとの連携を取ることとし、電子広報委員会担当の末冨理事と打ち合わせている」旨の補足があった。討議は以下の通り。
- 図解ホームページの記事を出すことに関して若松理事より「ホームページの構成を固定化することになるのでは」との懸念が示されたが、末冨理事より「昨年6月に変えたばかりなので、しばらくこのまま続けたい」との回答があった。北川会長より「ホームページは変更することを前提するべきであり、それを踏まえた記事にしてほしい」との指示があった。
(4)不定期メール配信に関する内規(末冨理事・勝俣理事:資料63-12)
勝俣理事よりJAEE NEWSのほかにセミナーの案内など不定期にメール配信する場合の内規について資料に基づいて説明があった。会長・総務担当理事の誰かが内容を確認すれば配信できる、との補足があった。討議は以下の通り。
- 北川会長より「会長マターではなく、総務担当副会長マターではないか」との発言があり、若松理事より「固くなることなく、配信できるようにすべきである。メール配信にはセミナー開催時期と関連して最適なタイミングがある。」との指摘があった。
- 末冨理事より「メール配信に関しては現状の事務局・電子広報委員会のマンパワーでは、突然、配信依頼があっても対応できない。なお、配信する内容によっては理事会メンバーに配信の可否を問いたい」との見解が述べられた。
- 勝俣理事より「今回、9/11にセミナーの開催案内を臨時配信したが、臨時配信してよいか規定もなく、理事会の承認を得たものではなかった。内規の検討は別途、続けるが、今後も臨時配信することを理事会として承認していただきたい」との発言があり、臨時配信が可能であると承認された。
また、ホームページの現状について以下の議論があった。
- 北川会長より「新着記事にはNewを付けるか、ハイライトを点灯させるなど工夫が欲しい」との要望があり、末冨理事より「Newは付けているが、マンパワー上、細かく点検してNewを削除することが追いつかない」との回答があった。
関連して勝俣理事より「トップページの掲示板は3ヶ月経過したものは削除したい」旨の方針が示され、了承された。
(5)EERIとの共同研究について(笠井理事:資料63-14)
笠井理事欠席のため、審議しなかった。北川会長より「EERIの提案内容と今後の対応については笠井理事に検討して頂きたい」との方針が示された。
(6)名誉会員の推挙(石川理事・野畑理事:資料63-15)
石川理事より資料に基づき以下の説明があった。
- 2年に1度程度、推挙することになっており、今年度は推挙の年に該当する。
- 正副会長・次期会長で決める。会員理事が担当する。
(7)猿橋賞への推薦依頼(石川理事:資料63-16)
石川理事より会員から候補を推薦いただく旨、説明があった。また、現状では候補者がいないとの補足があった。
次回予定: 平成19年12月12日(水)16:30より
記録担当:勝俣
議事録確認
平成19年 月 日
会長 北川 良和
平成19年 月 日
総務担当理事