ホーム日本地震工学会

日本地震工学会第64回理事会議事録

A.日 時 2007年12月12日(水) 16:30〜18:45
B.場 所 建築会館304会議室
C.出席者 出 席 者;  北川会長、鈴木(浩)次期会長、家村、鈴木(祥)、西谷各副会長、工藤監事、石川、勝俣、鈴木(康)、野畑、久田、吉田、末冨、志波、若松、笠井、源栄、三輪各理事
委任状出席;  柏崎、小林、壁谷澤理事
オブザーバ出席;  鴫原事務局長
D.提出資料 資料64-01日本地震工学会理事会第63回議事録(案)(勝俣理事)
資料64-0212月理事会−会務報告−(石川理事)
資料64-03貸借対照表・予算管理月報・現預金管理表(鈴木康理事)
資料64-04日本地震工学会 地震被害調査団 派遣費用一覧(鴫原事務局長)
資料64-05平成19年度第1回選挙管理委員会 議事録(勝俣理事)
資料64-06日本地震工学会・大会−2007 報告(壁谷澤理事・勝俣理事)
資料64-07行事の開催報告:3件(若松理事)
資料64-08行事の開催予定:2件(若松理事)
資料64-09日本地震工学会誌 第7号 目次案(志波理事)
資料64-1012月入会者・退会者報告(野畑理事)
資料64-11共催・協賛・後援(石川理事)
資料64-12平成19年度 委員会委員名簿(石川理事)
資料64-12-2平成19年度 事業企画委員会委員名簿(若松理事)
資料64-13会員の入会承認について(野畑理事)
資料64-14法人会員の特典について(野畑理事)
資料64-15行事の企画案:2件(若松理事)
資料64-16EERIとの共同研究に関する資料(笠井理事)
資料64-17EERIとの共同研究に関する補足資料・国際委員会メンバー案・14WCEEについて(笠井理事)

E1.議事録の確認

(1)前回議事録(勝俣理事、資料64-01)

 勝俣理事より、第63回議事録(案)の要点が報告された。
次回大会に関して以下の発言があった。

  • 源栄理事より「今回大会懇親会で2008年11月1〜3日の開催とアナウンスしたが、11月3〜5日の誤り。なお、11月5・6日に宮城メッセで震災対策展を開催するので、多少、重なる。場所は仙台駅前の「AER」である。」と紹介された。
  • 勝俣理事より「ホームページの記事を修正する」との発言があり、北川会長より「目立つようにすること」との指示があった。

E2.報告事項

(1)会務報告(石川理事、資料64-02)

 石川理事より前回理事会以降の会務の要点が報告された。三輪理事の指摘で11月6日の地震被害調査報告会の記事で今村調査団長をアイダン・オメル調査団長に修正する。

(2)会計報告(鈴木(康)理事、資料64-03)(石川理事、資料64-04)

 鈴木(康)理事より、10〜12月の会計の要点が報告された。

  • 仮払金はペルー地震被害調査の費用である。
  • 企画事業収入は予算を既に上回っており、支出も多いが、大幅な収益が出ている。
  • 大会の収入も予算を既に上回っており、支出は一部未確定であるが、大幅な収益が出る見込みである。
  • 研究調査費用はソロモン津波調査団の費用を除くと、あまり支出がない。関連して石川理事より地震被害調査団の費用について説明があった。
  • ソロモン津波調査団費用は当初、地震災害調査基金を取り崩すつもりでいたが、費用が少額だったため、津波に関する委員会がたまたま活動していることもあって調査研究費から支出した。
  • ペルー地震調査団費用は仮払いで既に支出している。スマトラ地震調査団費用の精算は遅れている。ペルー地震とスマトラ地震は基金を取り崩す予定であり、取り崩しの手続きが必要になる。費用は合計しても40万円強と見込まれ、地震災害調査基金積立て予算の50万円は上回らないと思われる。

(3)選挙管理委員会報告(勝俣理事、資料64-05)

 勝俣理事より選挙日程について報告があり、了承された。

  • 2月29日付けで投票用紙発送。3月のJAEE News(2回)で投票呼びかけ。
  • 3月19日投票締め切り。3月26日開票。4月理事会に結果報告

 北川会長より「ホームページにも分かりやすく投票案内を掲示するように」との指示があった。
 また、勝俣理事より昨年度の投票の際の意見を参考に、投票の案内状・参考資料を若干、修正する方針であることが述べられた。

(4)年次大会開催報告(勝俣理事、資料64-06)

 壁谷澤理事欠席のため勝俣理事より以下の報告があった。

  • 資料64-06は次の会誌に載せる予定の年次大会開催報告であり、全体の参加者数・各会場における発表内容と人数・発表状況などが記載されている。
  • 会計については一部、未確定のものがあるため、次回理事会にて報告する予定である。

 北川会長より「コンパクトでよかった」との感想が述べられ、「震災予防協会から機関誌に地震工学会大会の開催報告を掲載して欲しいと頼まれている」との紹介があり、壁谷澤理事に執筆を依頼することになった。

(5)行事の開催報告(若松理事、資料64-07)(三輪理事、口頭)

 若松理事より下記のセミナー・見学会の開催報告があった。

1)セミナー「実務で使う地盤の地震応答解析」(10月3日)

  • 前回理事会でも一部報告済みである。参加者が多く、ほぼ会場満杯になった。
  • 参加者内訳は、4割が会員、2割が法人会員、3割が後援団体関係、1割が会員外であった。大きな収益があった。
  • 会員・後援団体関係と会員外で参加費に差を2000円つけた。

2)セミナー「実例で示す木造建物の耐震補強と維持管理」(11月20日)

  • 関西で開催した。関西は会員が少なく、参加者集めに苦戦したが、最終的には鈴木副会長の尽力で、ほぼ会場満杯になった。若干、収益があった。
  • 参加者はほとんどが非会員で、自治体や工務店の方が多かった。
  • 啓蒙的な内容であり、会員と会員外で参加費に差をつけなかった。ただし、参加者が集まらなかったため、案内期間中に参加費を値下げした。

3)「免震・制振技術開発施設・工場見学会」(11月27日)

  • 25名定員であったが、直前キャンセルのため、参加者21名となった。内訳は会員が1/3、非会員が2/3であった。
  • 学会によるサービスという位置づけであるので、当初の予定に沿って赤字とした。 さらに、会員・非会員の扱いについて下記の議論があった。
  • 鈴木次期会長より参加費の決め方について質問があり、若松理事より「半日または1日の行事か、専門的か啓蒙的かによって決める。専門的な行事ならば、会員/非会員に差を付け、学会の収益に寄与する。啓蒙的なら、一律にしている。」と回答があった。北川会長より「建築学会も同様である。決め方をまとめておいて欲しい」との発言があり、若松理事より「事業企画委員会内部では既に目安を設けている」と回答があった。

 また、三輪理事より「ペルー地震と南スマトラ地震の被害調査報告会」について口頭で報告があった。

  • 約40名の有料入場で発表者を含めて約50名の会となり、人数が少なく、赤字となった。会場探しなど地震工学会にも協力いただいたが、残念であった。
  • 報告書(英語)は現地にも送付する予定である。また、土木学会のホームページにリンクする形で公開している。
  • ホームページに日本語の概要を掲載する時期は調整中である。

 久田理事より「報告を論文集に載せると当初は計画されたが、どうするのか」と質問があり、三輪理事より「報告書のボリュームが非常に大きくなってしまったので、論文集には載せない」と回答があった。

(6)行事の開催予定(若松理事、資料64-08)

 若松理事より下記のセミナー・見学会の開催を予定していると報告があった。

1)「E-ディフェンス橋梁耐震実験見学会」(12月13日)

  • 会員優先で募集した。すぐに定員満杯になった。

2)セミナー「地震発生確率−理論から実践まで−」(4月22日)

  • 後援いただく学会の会誌に案内の掲載を依頼した。

(7)会誌の刊行予定(志波理事、資料64-09)

 志波理事より会誌第7号(2008年1月31日発行予定)について以下の報告があった。

  • 今まで不適切な英文タイトルであったので、『Bulletin of JAEE』と改める。論文集ではJournalを使っていたので、違う言葉とした。
  • 2つのミニ特集を掲載することが新しい試みである。電子広報委員会と連携を取る方針として、まずはホームページの解説記事を掲載する。
  • 特集2の原子力発電所関係の記事は、掲載についてまだ調整中のものがあり、会誌第7号への掲載が確定していない。
  • 小堀先生の追悼文は鈴木副会長に書いていただくことになっている。

 北川会長および鈴木次期会長より「記事の順番として、追悼文は先頭とし、その次が特集記事で、ホームページの解説が続く、という案が考えられる」との指摘があり、記事の順番は再検討することとなった。

E3.議案

(1)入退会者について(野畑理事、資料64-10)

 野畑理事より入会希望者23名、退会者(逝去者を含む)2名について報告され、資料通りに承認された。この結果、正会員1,226名、学生会員79名、法人会員95社となった。
 なお、前回理事会でパンフレットを会員理事担当で作成することとなったが、現在、第1次の叩き台ができた段階であるとの補足説明があった。

(2)共催・後援・協賛(石川理事、資料64-11)

 石川理事よりメール審議で承認された協賛依頼2件・後援依頼4件について報告された。関連して以下の議論があった。

  • 石川理事より「返信がなければ同意と見なすことになっているので、賛成とのメールは特に必要ではないが、送ることはかまわない」とのメール審議に関する補足説明があった。家村副会長より「過去に理事会で承認し、定期的に開催される行事については改めての審議は不要であり、自動的に承認されるのでもよい。一方で、情報を得るためにはメール審議などを通じて、連絡して欲しい」とのコメントがあった。
  • 北川会長より「共催・後援・協賛した行事はテーマが地震工学会向けであり、今後の行事企画の参考にしたい」との発言があった。
  • これに対して鈴木次期会長より「後援・協賛を依頼された行事に対して地震工学会から共催したいと申し出てもよい」との発言があり、北川会長より「理事が関係する行事は共催でよい」との発言があった。一方、源栄理事より「お金がからむので、共催は難しい」との指摘があった。共催費用負担について北川会長より「宣伝費と思って支出したい」との発言があった。

(3)委員会委員の委嘱(石川理事、資料64-12、若松理事、資料64-12-2)

 石川理事より選挙管理委員会と役員候補推薦委員会については委員長が選出された旨の報告があり、了承した。若松理事より事業企画委員会にリスクマネジメント関係の専門家として東委員に参加してもらう旨の報告があり、了承した。笠井理事より国際委員会の構成案について「一部委員を決定し、残りの委員は選定中である」との説明があった。
 関連して以下の議論があった。

  • 北川会長より「マスコミへの情報提供はどの部門が担当するのか」との投げかけがあり、石川理事および末冨理事よりは「総務部会と思われる」との回答があり、一方、源栄理事より「広報部会が担当すべき」との発言があった。
  • さらに、石川理事より「マスコミ対応は事務局体制も問題になる」との指摘があり、北川会長より「会員であるNHK記者に手伝ってもらうことも検討すべきだ」との発言があった。
  • 家村副会長より「マスコミとつながりを作っておくのが重要である。建築学会にはプレスのたまり場はないのか」との質問があり、鴫原事務局長より「たまり場はない。建築学会は特定の記者へのまたは建設省記者クラブへ情報提供している」との回答があった。
  • 源栄理事より「2008年大会の実行委員会はいつ結成すればよいのか」との質問があり、石川理事より「いつでもよい」との回答があり、家村副会長より「できるだけ早く」との指示があった。

E4.懇談事項

(1)会員の入会承認について(野畑理事、資料64-13)

 野畑理事より「入会承認方法を改めたい」との提案があり、下記の説明があった。

  • 背景は、今回の大会に際して入会希望者が多かったが、理事会開催がない月であったため、会員事務に齟齬を生じたことである。
  • 改善案として@会員理事による仮承認、Aメール審議による承認、などが考えられる。これに対し、次の意見があった。
  • 石川理事より「メール審議とするのは、公益法人化の際に問題になる可能性がある」との指摘があった。
  • 西谷副会長より「郵送による審議はどうか」との発言があり、石川理事より「これも公益法人化の際に問題になる可能性がある」との回答があった。
  • 源栄理事より「大会に合わせて理事会を開催する案もある」との指摘があった。
  • 北川会長より「入会は重大な問題であり、理事会承認事項としたい。ルールはルールである。運用でカバーして欲しい。」との方針が示された。
  • 北川会長より「建築学会も大会投稿と同時に入会手続きをすればよいことになっている」、また鈴木次期会長より「機械学会も申請中とすれば投稿が可能である」との指摘があった。

 関連して正会員・非会員との差別化についての議論があった。

  • 久田理事より「論文集への投稿は会員・非会員とも可能で、差がない」との指摘があった。北川会長より「会員・非会員の差別化が必要。そうしないと会員が増えない」との方針が述べられた。
  • 工藤監事より「海外からの論文投稿は非会員でもよい」との発言があり、久田理事より「英文による論文集投稿は掲載料を無料としている」との指摘があったが、北川会長より「無料は問題であり、せめて半額程度とすべきと思う。案を検討して欲しい」との指示があった。
  • 勝俣理事より「会誌のバックナンバーは、目次は非会員にも公開し、本文は会員限定とする、というホームページの差別化を工事中である」との報告があった。
  • 若松理事より「行事の際に配布している入会のしおりに記載の会員特典では大会・論文集への投稿は会員限定としているが、実際の規定と違っている。」との指摘があった。
  • 鈴木副会長より「第1回の大会では会員・非会員の差を設けなかったが、もう差を設けてよい」との発言があり、久田理事より「論文集の掲載料については会員・非会員の差がある」との指摘があった。これに対して鈴木副会長より「大会についても投稿料に差を設け、差額が会費と同額程度に設定するとよい」との発言があった。
  • 鈴木副会長より「ホームページには古い文章がそのまま残っている」との指摘があり、若松理事より「事業企画委員会で作成した入会のしおりでは修正している」との報告があった。
  • 鈴木次期会長・北川会長より「地震工学会の活動は定着してきており、投稿については会員・非会員の差別化をしたいので各担当で検討して欲しい」との方針が述べられ、石川理事より「投稿規程は理事会マターであり、理事会の議決で変更できる」との補足があった。
  • 久田理事より「論文集でも特集号の場合は例外として非会員に執筆してもらってよいか」との問題提起があり、北川会長・鈴木次期会長より「可である」との発言があった。

(2)法人会員の特典の見直しについて(野畑理事、資料64-14)

 北川会長より「正会員以外の会員である法人会員の特典についても改革案がある。今日は審議しないが、資料をよく読んでおいて欲しい。」との指示があった。さらに、野畑理事より経緯の補足説明があり、「法人会員の特典をわかりやすくするように検討中である」と報告があった。北川理事より「担当の西谷副会長にリーダーシップを取って欲しい」との指示があった。

(3)セミナー企画案(若松理事:資料64-15)

若松理事より以下の企画について資料に基づき説明があった。開催は承認された。

1)一般市民セミナー「地震被害に備える」〜地震情報の利用とわが家の地震対策〜

  • 若松理事より「鳥取での開催である。特殊な例であり、学会から開催補助の支出を計画しているが、地方で開催する意義がある。」旨の補足があった。
  • 家村副会長より「県と連携を取れば、参加者が増えると思う」と指摘があったが、若松理事より「共催の鳥取大学との関係もあるので、プログラムはこのままにしたい」と回答があった。

2)セミナー「強震動予測レシピ−新潟県中越沖地震や能登半島地震などに学ぶ−」

(4)EERIとの共同研究について(笠井理事:資料64-16、64-16b)

 笠井理事より概要説明があった。

  • USGSのプロジェクトであり、世界各地の地震脆弱性を把握したい、という目的がある。EERIの立場はプロジェクトの支援である。
  • 各国に求めている作業内容は64-14bに示す表に数字を入力することである。各国で専門家が最低1名、その主観に基づいて入力すればよい。
  • 建研に回答を依頼するのがよいと考えている。

これに対して次の意見があった。

  • 源栄理事より「この内容であれば、自治体の被害想定のデータを使用できる。具体的には自治体の被害想定の実務を担当するコンサルタントにデータが集まっており、そこに依頼するのがよい」との発言があった。一方、石川理事より「民間のコンサルタントは守秘義務があり、協力するのは難しい」との指摘があった。
  • 久田理事より「自治体の被害想定をしている委員会の委員長名でコンサルタントに依頼すればよい」との発言があった。家村副会長より「中央防災会議に頼むのがよい。委員長である土岐元会長に頼むのがよい」との指摘があった。
  • 笠井理事より「地震工学会からは誰の名前で依頼状を出すのか」との質問があり、家村副会長より「会長名としたい」との回答があった。北川会長より「家村副会長も協力して欲しい」との要請があった。

(5)14WCEEの現状について(北川会長・家村副会長)(笠井理事:資料64-16b)

 笠井理事よりSpecial Sessionの現状について報告があり、質疑応答があった。

  • 笠井理事より「コアメンバーはそのまま発表する。参加者が増えるのはかまわないので、いい論文は採用する」と報告があった。
  • 源栄理事より「人数の制限はあるのか」との質問があり、家村副会長より「会場には部屋はたくさんあり、制限は考えなくてよい。途上国の応募者に対する配慮が必要であり、応募の採否をあまりに厳しくしないで欲しい」との発言があった。

 また、家村副会長より「技術展示にぜひ参加して欲しい。」との要請があり、以下の情報提供があった。

  • 応募者は中国より日本が少し多く、最多である。イランも多く第3位である。
  • IAEEのメンバー国以外からも応募している。1国から1人のみ応募している場合、できるだけ採用する必要がある。
  • 北京の次のアジアでの開催に対して日本は立候補すべきである。

 北川会長より「14WCEEにおける基調講演に日本として誰を組織委員会に推薦するか、IAEE日本代表である小谷元会長より日本地震工学会に相談を受けたので、会長・次期会長・副会長・笠井理事で検討して回答した。これを参考に小谷元会長が組織委員会と調整して推薦したようだ。」旨の発言があった。



次回予定: 平成20年2月7日(木)17:30より

 記録担当:勝俣
 議事録確認
     平成20年  月  日
        会長 北川 良和
     
     平成20年  月  日
        総務担当理事

このページの上部へ