原子力発電所、高圧ガス施設、化学プラントなどの施設では、建屋、製造設備機器、各種什器類、ユーティリティなどの耐震性能は個別に評価している。一方で、建屋、設備機器、什器、ユーティリティなどは、これらが有機的に連なったシステムとして構成され、発電や各種製品の製造などの機能を果たしているものの、耐震裕度は一律ではなく、弱い要素の被害によりシステム機能は停止するという盲点を抱えている。
そこで、産業施設の諸機能を建屋、設備機器、什器類、ユーティリティなどが連なったシステムとして捉え、システムとしての目標耐震性能を満たすように構成要素の耐震評価を行う、新たな設計法、評価法について、調査・研究を行う。この考え方は、構造物の種類に応じた耐震基準や指針が細分科されている中、分野横断的な耐震評価の試みであり、今後様々な施設に適用できると考えられ、発展性のある調査研究と考える。さらに、入力地震動として、近年、検討されている長周期地震動に対する耐震性についても調査を行う。
Phase 1:2011年2月3日~2013年3月31日
Phase 2:2014年4月1日~2016年3月31日
●システム信頼性等を含めたシステム機能評価手法について調査する。
●産業施設の現状の耐震評価や地震被害について調査する。
●システムの目標耐震性能を満たす設計法、評価法の概要を提示する。
●委員長
高田 一(横浜国立大学)
●幹事
中村 孝明(篠塚研究所)
●委員
吉川 弘道(東京都市大学 総合研究所)
新谷 真功(福井大学)
古屋 治(東京都市大学)
境 茂樹 (間組 技術研究所)
大谷 章仁(IHI 原子力セクター)
大嶋 昌巳(千代田加工建設)
静間 俊郎(篠塚研究所)
馬場 啓輔(日本上下水道設計)
服部 尚道(東急建設 土木総本部)
植竹 富一(東京電力 技術開発研究所)
三浦 耕太(大林組 技術研究所, Phase 2から)
高橋 優輔(東京都市大学 都市工学専攻 修士2年, Phase 2から)
村地 由子(構造計画研究所, Phase 1まで)
Phase 1:
Phase 2:
日 時:2013 年10 月23 日(水)13 ~17 時
場 所:建築会館308 会議室 (東京都港区芝5-26-20)
セミナープログラム
13:00~13:10 委員長挨拶 高田 一(横浜国立大学 )
13:10~14:30 被害調査報告
工場施設 大谷章仁(IHI)
石油石化プラント 大嶋昌巳(千代田加工建設)
電力施設 植竹富一(東京電力)
免震・制振施設 古屋 治(東京都市大学)
14:30~14:40 休憩
14:40~15:40 システム機能の維持・早期復旧を目標に置いた解析事例その1
道路施設 吉川弘道(東京都市大学)
鉄道施設 服部尚道(東急建設)
農業用水施設 静間俊郎(篠塚研究所)
15:40~16:40 システム機能の維持・早期復旧を目標に置いた解析事例その2
浄水場施設 馬場啓輔(日本上下水道設計)
水力発電施設 中村孝明(篠塚研究所)
工場施設 境茂 樹(安藤・間)
16:40~17:00 質疑、討議 新谷真功(福井大学)
17:00 閉会挨拶 新谷真功(福井大学)
案 内: PDF/175KB
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