############################################################
# JAEE NEWS No.68 2003/12/15 日本地震工学会ニュース No.68 #
############################################################
今年も残すところあと僅かになりました。今年は、5月26日に宮城県沖の地震、
7月26日に宮城県北部地震、9月26日に十勝沖地震が起こり、26日の地震が話題
になりました。宮城県北部地震(M=6.4)では、幸い死者は0人でしたが、全壊が
1247棟(1049世帯)と報告されています。現地に行った者の感想としては、ど
こにそんなに沢山全壊家屋があったの?と疑問が湧きます。同じような地域で
過去にも地震がありました。1962年の地震(M=6.5)では全壊家屋340戸、死者3
人、1900年の地震(M=7.0)では全壊44棟、死者13人です。大きな被害を受けた
古川市を含む5郡の世帯数は1900年の時が約43000戸、1962年が約2倍の90000戸、
今回は120000戸です。この差を考慮しても、全壊が多すぎることは明らかです。
定義が違うの一言で済まされるものではありません。これでは地震工学の研究
成果が建物の耐震化に果たす役割を否定するかの如き印象を一般の方に与えて
しまいます。計測震度の問題なども指摘されていますが、問題解決には、建物
被害の正確なデータを残すことがまず先決で、耐震化によって地震毎にどの程
度被害が軽減されているかをチェックする必要があると痛感します。
本号が、今年最後のニュースになります。一年間ご購読ありがとうございま
した。来年は1月15日号からお送りします。良いお歳をお迎え下さい。(武村)
事務局は12月27日から1月4日までお休みさせていただきます。
1.日本地震工学会関連のニュース
○震災対策技術展2004シンポ 来るべき大地震に対する構造物の備えの現状と課題
−南海トラフの地震に対してだけ備えていて良いのか
主 催:日本地震工学会
日 時:平成16年1月30日(金) 13:00〜16:30
場 所:神戸国際展示場
定 員:90名
参加費:1,000円(資料代込)
プログラム
挨拶:酒井久和(地震防災フロンティア研究センター 研究員)
第1部 基調講演 司会:筧 楽麿(神戸大学 助手)
入倉孝次郎(京都大学 教授)海溝型巨大地震と内陸直下型地震の揺れの違い
土岐憲三(立命館大学 教授)南海トラフと内陸の地震に対する社会基盤の対策
井上 豊((財)日本建築総合試験所 所長)建築物の耐震性評価−現状と課題
鈴木祥之(京都大学 教授)木造建物の耐震設計と耐震補強
目黒公郎(東京大学 助教授)地震防災対策のあるべき姿―事前、直後、事後対策のバランス
第2部 パネルディスカッション 来るべき大地震に対する構造物の備えの現状と課題
コーディネーター:林 康裕(京都大学 助教授)まとめ 五十嵐 晃(京都大学 助教授)
申込方法:氏名、勤務先・住所・電話番号、日本地震工学会の会員・非会員の別を明記して
電子メール(Faxも可)で日本地震工学会事務局(office@general.jaee.gr.jp, Fax: 03-5730-2830
,Tel: 03-5730-2831)へお送りください。
○第3回 国土セイフティネットシンポジウム−広域・高密度リアルタイム地震ネット構築へ向けて
主 催:日本地震工学会・特定非営利活動法人リアルタイム地震情報利用協議会
後 援:(独)防災科学技術研究所・(財)震災予防協会・(財)地震予知総合研究振興会・
(社)土木学会・(社)日本建築学会・(社)地盤工学会・文部科学省 〔順不同〕
協 力:(財)神戸国際観光コンベンション協会
日 時:平成16年2月6日(金)10:00-12:00
会 場:パシフィコ横浜・アネックスホール 所在地:横浜市西区みなとみらい1丁目1番1号
プログラム
開会挨拶 片山恒雄(防災科学技術研究所 理事長)
気象庁におけるナウキャスト地震情報の提供について (気象庁 地震火山部)
リーディングプロジェクトの概要 早山徹(防災科学技術研究所 理事)
リアルタイム地震情報の高度化に向けて 堀内茂木(防災科学技術研究所)
リアルタイム地震情報の利・活用について 藤縄幸雄(リアルタイム地震情報利用協議会専務理事)
総合討論(リアルタイム地震情報利用に関する課題)
閉会の挨拶 大矢 暁 (応用地質株式会社 相談役)
定 員:200名
参加費:1,000円 (資料代含む)当日受付で
申込方法:参加者氏名、所属(参加者複数の場合は代表者)、電話番号、住所を明記して
FAXまたはメールで日本地震工学会事務局へ
メール:office@general.jaee.gr.jp FAX:03-5730-2830
○日本地震工学会2003大会の報告
基調講演や特別講演は以下のような内容もWebページより見ることができます。
基調講演:石原研而(日本地震工学会会長) 「地震工学会の現状と役割」
特別講演:M. Belazougui (アルジェリア地震工学会会長) 「2003アルジェリア北部地震の被害報告」
特別講演:土岐憲三(立命館大学教授) 「文化財防災学ことはじめ」
特別講演:北川良和(慶應義塾大学教授) 「慶應義塾大学理工学部建物の免震構造」
----------------------------------------
大会の論文梗概集を頒布しております.
ご希望の方は事務局にお申し込みください.
1部4,000円+送料(非会員は8,000円+送料)です.
----------------------------------------
http://convention.jaee.gr.jp/jaee_rep/report.html ○2003年十勝沖地震被害調査報告会の報告
この度、関連6学会が共催で表記の報告会を開催した。ねらいは、地震から3ヶ月経過しデータの
収集や復旧対応も一段落した時点で、理学から工学まで、土木・建築から地盤まで幅広い分野を横断的
に展望し、今回の地震被害の総合的評価と今後の教訓を学際的に議論するためである。
報告会は12月5日(金)13時〜17時30分に早稲田大学会場で行われた。同時に
「2003年(平成15年)十勝沖地震被害調査報告会概要集」を頒布した。参加者は約120名で
今回の地震について分野を越えて幅広い情報交換・意見交換ができたことは、大きな成果であった。
----------------------------------------
報告会概要を頒布しております.
ご希望の方は事務局にお申し込みください.
1部2000円+送料です.
----------------------------------------
日本地震工学会事務局 :office@general.jaee.gr.jp
2.国内防災関連催し物
○地震防災シンポジウム
地震防災と地盤 ―強震動予測のための地盤探査の現状と課題
主 催:(社)物理探査学会地震防災研究会
共 催:(社)物理探査学会地盤探査研究会
日 時:平成16年1月19日(月)10:00〜17:00
会 場:早稲田大学国際会議場(総合学術情報センター内)
会 費:H15.12.26までの払い込み 4,500円
H15.12.26以後の払い込み 5,000円
いづれも講演概要集代を含みます。
http://www.segj.org/research/bosai/jisin_sympo2.html ○第21回震災予防協会主催講演会
火山防災マップの現状と未来
日時 2004年2月5日(木)13:30-16:30
場所 パシフィコ横浜・アネックスホール
講師:宇井忠英(北大)伊藤英之(砂防・地すべり技術C)石井邦宙(国際航業)
栗原新(ダイヤコンサル)
○第22回震災予防協会主催講演会
震災を防ぐ秘訣−地震への恐怖から理解へ
日時 2004年2月6日(金)13:00-17:00
場所 パシフィコ横浜・アネックスホール
講師:山崎晴雄(都立大)福和伸夫(名大)上村彰(マツダ)国崎信江(主婦)
武村雅之(鹿島)
以上2件問い合わせ:震災予防協会
03-3457-7453 office@aedp-jp.com
○強震動予測−その基礎と応用」第3回講習会のお知らせ
主催:社団法人日本地震学会 強震動委員会
日時:平成16年2月24日(火)10:00〜17:30(受付開始 9:40)
会場:大阪市立大学文化交流センター 大セミナー室
大阪駅前第2ビル6F(JR大阪より徒歩10分)
〒530-0001 大阪市北区梅田 1-2-2-600
電話 06-6344-5435,FAX 06-6344-5524
参加費:日本地震学会会員 9,000円/人,
非会員12,000円/人(資料代含む)
定員:35名(先着順)
お問合せ:日本地震学会事務局(TEL: 03-5803-9570)
3. 行事予定(関連学協会を含む)
2004年
1月7日−9日「地盤耐震工学国際会議」と「土の動力学と地震工学国際会議」
の合同会議(http://www.sdee-ege.org)
1月19日 地震防災と地盤 ―強震動予測のための地盤探査の現状と課題―
(http://www.segj.org/research/bosai/jisin_sympo2.html)
1月27日(火)〜29日(木)第53回理論応用力学講演会
(http://jsass.or.jp/nctam)
1月30日 シンポ 来るべき大地震に対する構造物の備えの現状と課題
(office@general.jaee.gr.jp)
2月5日-6日 震災予防協会講演会(火山と地震)(office@aedp-jp.com)
2月6日 第3回 国土セイフティネットシンポジウム (office@general.jaee.gr.jp)
2月24日 強震動予測−その基礎と応用」第3回講習会
3月5日-6日 ASIA CONFERENCE ON EARTHQUAKE ENGINEERING
(e-mail: acee_2004@yahoo.com)
7月5-9日 アジア−大洋州地球物理学会 (http://www.asiaoceania.org/)
8月1-6日 第13回の世界地震工学会議(カナダ・バンクーバー)
(/http://www.13wcee.com/)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
JAEE NEWSのバックナンバーは広報委員会のページ(http://news.jaee.gr.jp/)
で御覧いただけます.
JAEE NEWSへのお問い合わせ・ご意見は admin-n@news.jaee.gr.jp にお寄せく
ださい。
____________________________________
入会・資料等の問い合わせは
事務局(office@general.jaee.gr.jp, 電話:03−5730−2831)にお寄せください。
※事務局のFAX番号が変わりました 新FAX番号 03-5730-2830
|