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# JAEE NEWS No.164 2008/5/1 日本地震工学会ニュース No.164 #
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悲惨な自然災害の報道は時とともに急速に冷めていきます。しかし、いったん傷つい
た地形が数十年、場合によっては世紀を越えて変化し続け、様々な課題をもたらして
いることは新聞の表紙を飾ることも、またテレビのヘッドラインに現れることもない
ように思われます。2005年10月8日パキスタン・インド国境近くのカシミール山岳地
でM7.6 の地震が発生しました。公式に発表された死者数は73,246 人(パキスタン実
効支配地側のみ)、実数は9 万人を超えると推測され、この数はパキスタンの過去1
世紀にわたる地震の犠牲者総数の6〜7 割にも達します。しかし問題は今も続いてい
ます。この地震でタンダ断層、ムザファラバード断層が動き、断層の東背面の山岳地
が6m 程度押し上げられ、ドロマイトを含む白灰色の脆い斜面が剥き出しになり、地
震翌年のモンスーン期の大雨でこれらの斜面から大量の土石が流され、ガリハビブラ
村では6mほどの土砂が堆積、この地方の中心であるムザファラバード市内でも、上
昇し続ける河床に家屋が埋没し、人々は住みなれた地域を追い出されようとしていま
す。いったん傷ついた国土が長年にわたり変化し続け、様々な課題をもたらしている
こと、そしてその保全に多くの優れた技術者が地道な努力を積み上げていることは
もっと世の中に知られるべきだと思います。世界の被害地震の1割強が発生し、年間
降雨量1800mmと世界平均の730mmを越えるわが国にあって、これらの技術者の活躍は
目立たないけれども、世界に誇るべきものだと信じています。この高い技術を世界に
発信するとともに、世界の災害の復興や防災にも、培われたノウハウや教訓がぜひ活
かされてほしいと考えるのです。分野横断的な研究者の交流が可能な日本地震工学会
が、この分野でもその存在感を示すことを心ひそかに期待しています。
(副会長 小長井一男)
※ 日本地震工学会のホームページ:http://www.jaee.gr.jp/index.html
%%%%%%%%%%%%% 《日本地震工学会関連のニュース》 %%%%%%%%%%%%%
○日本地震工学会第8回通常総会のお知らせ
日時:平成20年5月22日(木) 13:15〜17:00
場所:建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)
総会前に講演会と論文奨励賞授与式を行います。
多くの方のご出席をお願い致します。
詳細:
http://www.jaee.gr.jp/general/gen05/2008/2008info.pdf
○「講習会・講演会・見学会のテーマ」募集
事業企画委員会
事業企画委員会では、会員の皆様にお役立て頂けるようなさまざまな行事を企画・開催
しておりますが、会員の皆様のご要望を広く募ることで、益々の充実を図りたいと考え
ております。今後、実施して欲しい講習会,講演会,見学会等ございましたら、ご意見
・ご希望をお寄せ下さい(随時受け付け)。
希望の送信先:
office@general.jaee.gr.jp
○「津波災害の実務的な軽減方策に関する研究委員会」の委員公募のおしらせ
■委員の公募を行う委員会の活動内容
委員会名称:津波災害の実務的な軽減方策に関する研究委員会
委員長:松冨英夫(秋田大学工学資源学部教授)
委員会の活動期間:2008年6月〜2011年5月(3年間)
活動の概要:
津波対策は防災施設,地域防災計画,防災体制の3本柱からなるが,本委員会は,防
災施設を中心に据えて,津波災害の実務的な軽減方策の研究・提案を行う.
■公募要領
公募時期:2008年5月1日(木)〜5月31日(土)
公募人数:若干名(最大5名程度)
委員条件:委員会の目的達成に具体的に貢献できること
応募方法:参加を希望される方は、
@氏名、年齢、所属、連絡先住所、電話番号、FAX番号、E-mail アドレス
A応募理由、本委員会で取り組みたい内容のキーワード
B現在の主たる業務・研究の概要
をA4用紙1枚程度にまとめ、応募先にメールの件名「日本地震工学会 津波災害の
実務的な軽減方策に関する研究委員会」として、E-mailにてご応募ください。6月以
降に日本地震工学会津波災害の実務的な軽減方策に関する研究委員会よりご連絡い
たします。
応募先、その他問合せ先
秋田大学 工学資源学部 土木環境工学科 松冨英夫
E-mail:
matsu@ipc.akita-u.ac.jp
○「地震被害・復興の記録のアーカイブス構築のための研究委員会」
の委員公募のおしらせ
■委員の公募を行う委員会の活動内容
委員会名称:「地震被害・復興の記録のアーカイブス構築のための研究委員会」
委員長:小長井一男(東京大学生産技術研究所教授)
委員会の活動期間:2008年6月〜2011年5月(3年間)
活動の概要:
長期的な災害の進展や復興に関して有用な情報を提供し、社会にメッセージを発
信するためには,時間軸を考えたデータアーカイブス構築の戦略が求められる.3年
間の活動期間で,データの集約(調査)やメッセージ発信のあり方などを検討し、
国内外へ向けたアーカイブス構築の雛形を示す.
■公募要領
公募時期:2008年5月1日(木)〜5月31日(土)
公募人数:若干名(最大5名程度)
委員条件:委員会の目的達成に具体的に貢献できること
応募方法:参加を希望される方は、
@氏名、年齢、所属、連絡先住所、電話番号、FAX番号、E-mail アドレス
A応募理由、本委員会で取り組みたい内容のキーワード
B現在の主たる業務・研究の概要
をA4用紙1枚程度にまとめ,応募先にメールの件名「日本地震工学会 地震被害・
復興の記録のアーカイブス構築のための研究委員会」として,E-mailにてご応募
ください。6月以降に日本地震工学会「地震被害・復興の記録のアーカイブス構築
のための研究委員会」よりご連絡いたします。
応募先、その他問合せ先
東京大学 生産技術研究所 小長井一男
E-mail:
konagai@iis.u-tokyo.ac.jp
○1968年十勝沖地震40年防災フォーラム −過去に学び、将来に備える−
日 時:平成20年5月10日(土) 13:30〜16:00
会 場:八戸商工会館 3Fホール(住所:青森県八戸市堀瑞町2-3、:0178-43-1600)
主催:
日本地震工学会、弘前大学大学院理工学研究科、八戸工業大学、八戸工業高等専門学校、
1968年十勝沖地震40年防災フォーラム実行委員会
内容
(1) 講演会
・1968年十勝沖地震の被害とこれからの地震防災(東北大学名誉教授 柳沢栄司氏)
・当時の映像の紹介
・地震は予知できるか?(弘前大学教授 佐藤魂夫氏)
・地震からの教訓と防災教育(八戸工業高等専門学校准教授 南將人氏)
・青森県の津波(八戸工業大学教授 佐々木幹夫氏)
(2) 会場での催し物
・ポスター展示:防災、減災への各機関の取り組み状況の紹介
・1968年当時の新聞記事のパネル展示
・地震の揺れの体験: 起震車による「震度7の体験」
参加費:無料(事前申し込み、不要講演会は先着100名)
詳細:
http://www.jaee.gr.jp/event.html
○サーバーの不調によるサービス停止のお詫び
2008年4月15日正午ごろから16日12:27までの間、学会サーバーのサービスが停止して
おりました。ご迷惑をお掛け致しましたことを深くお詫び申し上げます。
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JAEE NEWSのバックナンバーは
http://www.jaee.gr.jp/stack/back_number/index_2007.html
で御覧いただけます.
JAEE NEWSへのお問い合わせ・ご意見は
admin-n@news.jaee.gr.jp にお寄せください。
____________________________________
入会・資料等の問い合わせは
事務局(office@general.jaee.gr.jp,
電話:03−5730−2831,FAX:03-5730-2830)にお寄せください。
%%%%%%% 《行事案内行事予定・論文募集(関連学協会を含む)》%%%%%%%
○第57回理論応用力学講演会
主催:日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会
共催:日本地震工学会、他
日程:2008年6月10日(火)〜12日(木)
場所:日本学術会議(東京都港区六本木7-22-34)
原稿提出期限:2008年4月17日
詳細:
http://www.jiban.or.jp/nctam/
○The 2008 Seismic Engineering International Conference commemorating the
1908 Messina and Reggio Calabria Earthquake (MERCEA'08)
主催:Reggio Calabria大学、Messina大学、他(イタリア)
日程:2008年7月8〜11日
場所:Altafiumara Resort Conference Centre, Reggio Calabria(イタリア)
詳細:
http://www.mercea08.org/
○International Seminar on Seismic Risk and Rehabilitation of Stone Masonry
Housing, on the event of the 10-th Anniversary of the July 9,
1998 Azores Earthquake
1998年に発生したAzores地震の10周年を記念した組積造住宅のセミナー
主催:Governo dos Acores, SPRHIsa(ポルトガル)
日程:2008年7月9〜13日
場所:Faial(ポルトガル)
詳細:
http://www.azores1998earthquake.org/
○SSCR-2008
First International Conference on Seismic Safety Problems of
Caucasus Region Population, Cities and Settlements
主催:Kiriak Zavriev Institute of Structural Mechanics and
Earthquake Engineering
日程:2008年9月8〜11日(会議)
5月30日 最終論文締め切り
場所:グルジア(Tbilisi)
詳細:
http://www.ismee.ge(英語版あり)
○第5回 European Workshop on the seismic behaviour of Irregular and
Complex Structures
主催:Catania大学(イタリア)
日程:2008年9月16〜17日
場所:Catania(イタリア)
論文提出期限:2008年5月31日
詳細:
http://www.5ewics.dica.unict.it/
○第14回世界地震工学会議(14WCEE)
日程:2008年10月12〜17日
場所:北京
詳細:http://www.14wcee.org/
論文提出期限:2008年8月1日 延長されました!!
Early Resistration:5月1日 参加される方は、お早めに!
○WCCE-ECCE-TCCE JOINT CONFERENCE EARTHQUAKE & TSUNAMI
主催:WCEE,ECEE,TCCE
日程:2009年6月22〜24日
場所:イスタンブール(トルコ)
アブストラクト締切:2008年4月30日
論文提出期限:2008年10月31日
詳細:http://www.imo.org.tr/eqt2009/
○その他の行事等は下記のページをご覧下さい.
http://www.jaee.gr.jp/event.html
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