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セッション番号 | セッション概要 |
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OS1 | セッション名:超巨大地震による強震動と震源過程(Strong ground motions and source process of megathrust earthquakes) オーガナイザー:中原 恒(東北大学),野津 厚(港湾空港技術研究所) 概要:2011年東北地方太平洋沖地震は,日本周辺で発生した観測史上最大のMw9.0の超巨大地震であった.この地震も含めて,21世紀に入り,2004年スマトラ地震(Mw9.2),2010年チリ・マウレ地震(Mw8.8)のように,M9クラスの超巨大地震が相次いで発生し,種々のデータが観測されている.これらの観測データから,M9クラスの地震の広周期帯域の震源過程が明らかにされようとしている.また,各地域で観測された強震動と地下構造の関係についての知見も蓄積されている.そのため,これらの超巨大地震の強震動とその成因となった震源過程や地下構造に関する研究成果を持ち寄り,共通点や相違点について検討することは,今後の超巨大・巨大地震による強震動予測にあたって重要である.また,これらの調査・研究の成果を,来るべき超巨大・巨大地震による強震動に対する構造物等の被害軽減に向けて,どのように活用すべきかについても幅広く議論したい. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS2 | セッション名:活断層情報と強震動評価(Active fault information for strong ground motion estimation) オーガナイザー:吉岡敏和(産業技術総合研究所活断層・地震研究センター),香川敬生(鳥取大学) 概要:内陸地震の強震動評価では,活断層情報を起点として震源断層破壊シナリオを組み立ててゆく.そのため,地表における活断層の線としての位置および変位分布だけでなく,地殻内の震源断層面の形状に加えて断層面上のすべり分布が必要となる.これら地表と地中の情報には大きな隔たりがあるにも関わらず,活断層研究者と強震動研究者の間で十分な意見交換をおこなう場は持たれていない.また,近年の被害地震では,地震発生前の調査で判明していた地表活断層の情報のみから予め震源断層を想定することが困難な事例が見受けられ,震源断層設定上の課題となっている.今後の地震動評価の精度向上を図るため,活断層研究者,強震動研究者,工学研究者が一同に会したセッションを企画し,課題の抽出と共有,その解決に向けた意見交換をおこなう場を提供する. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS3 | セッション名:拡散波動場の特性を活かした新しい地下構造探査手法(New subsurface velocity structure investigation technique using the characteristics of the diffuse wave field) オーガナイザー:川瀬 博(京都大学防災研究所),松島信一(京都大学防災研究所) 概要:従来の地下構造探査手法として,拡散波動場を仮定したSPAC法による方法やRayleigh波(もしくはRayleigh波とLove波)の楕円率または地盤増幅率から水平上下スペクトル比(HVR)を求める方法などが用いられてきた.近年,拡散波動場において常時微動の相互相関関数を多数スタックすることにより2点間のグリーン関数が導出される(GFR)ことや拡散波動場における波動エネルギーの等方性に基づき常時微動もしくは地震動のHVRが加振点における応答のグリーン関数の虚部の比で表されることを利用して地下構造を探査する新しい手法が提案されている.このように,拡散波動場における波動の特性を活用することにより,地下構造探査手法に新たな境地をもたらしている.本オーガナイズドセッションでは,新しい地下構造探査手法の適用事例や従来の地下構造探査手法により得られる結果との比較から,これからの地下構造探査手法の可能性について議論を行う. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS4 | セッション名:東日本大震災での液状化被害を考える(Lessons learned from liquefaction-induced damage in the 2011 Great East Japan Earthquake Disaster) オーガナイザー:古関潤一(東京大学生産技術研究所),桑野玲子(東京大学生産技術研究所) 概要:東日本大震災では広域にわたり液状化が発生し,建物,ライフライン,堤防,道路,農地・農業施設,港湾施設などが被害を受けた.本セッションでは,これらの被害から得られた教訓について,例えば以下のような観点からの研究成果を持ち寄って議論する. ・過去の被害には見られないような被害形態はあったのか? ・被害の著しかった箇所は埋立て地だけなのか?その理由は? ・特異な地震動波形や余震の影響はどの程度あったのか? ・液状化判定とそのための地盤調査をどのように合理化すべきなのか? ・今後の液状化被害を防止,低減するためにどのような技術開発が必要か? ・広域に発生した被害状況を早期に把握するためにはどうしたらよいか? 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS5 | セッション名:東日本大震災におけるライフライン被害の教訓(Lessons learned from lifeline damage in the 2011 Tohoku earthquake and tsunami) オーガナイザー:能島暢呂(岐阜大学),鍬田泰子(神戸大学) 概要:東日本大震災は,上下水道やガス,電力,通信などのライフラインに様々な形態の被害をもたらした.本セッションでは,GIS(地理情報システム)上に構築したライフライン被害データベースを用いて,強震動や液状化などの地盤災害の影響を加味した被害の原因分析,ライフラインユーザーとなる地域や企業の防災計画およびリスク管理に向けた検討を行う.ひいては,東日本大震災におけるライフラインの相互連関性の全体像を明らかにすることを目的とする.本セッションの最終成果としては,自然災害時の都市機能防御戦略のあり方を模索し,今後の地震工学に関わる研究者の学術研究やライフライン事業体の地震対策技術の知見となる共有財産としてライフラインデータベースの利活用について検討を行う. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS6 | セッション名:巨大地震に対する液体貯槽の防災と減災(Prevention and reduction of disaster of liquid storage tanks due to massive earthquake) オーガナイザー:吉田聖一(横浜国立大学 安心・安全の科学研究教育センター),座間信作(横浜国立大学 安心・安全の科学研究教育センター) 概要:国内の液体貯槽は,過去の大地震で数多くの被害を経験した.1964年新潟地震,1983年日本海中部地震,2003年十勝沖地震では,長周期地震動によるスロッシングが発生し,浮屋根の損傷等の構造的被害とともに大規模火災が発生した.1978年宮城県沖地震と1995年兵庫県南部地震では,貯槽本体に変形や破損が生じて内容液が流出した.2011年東北地方太平洋沖地震では,多くの貯槽が津波によって流され,転倒・破損した.国内には,10万m3級の原油貯槽、20万m3級のLNG貯槽を含め,大小約7万基の石油・液化ガス用液体貯槽が存在する.今後予想される南海トラフ巨大地震に対する液体貯槽の防災・減災の対策は,緊急かつ重要な課題である.本OSでは貯槽本体の耐震性,基礎地盤の振動特性,地盤と貯槽本体との相互作用,スロッシング,長周期地震動特性等について,講演発表を募集する. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS7 | セッション名:津波荷重評価の最先端と課題(The state of the art and problems in the estimation of tsunami load on man-made structures and natural objects) オーガナイザー:松冨英夫(秋田大学),有川太郎(港湾空港技術研究所) 概要:防災施設,道路・鉄道盛土,橋梁,建築物などの人工物や土砂,海岸林などの自然物に作用する津波荷重の評価に関する最先端の研究と残されたまたは手つかずの課題を紹介し,今後の津波荷重評価に関する研究の方向や津波荷重評価法の実務への活用などについて議論する. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS8 | セッション名:建築非構造部材の被害とその対策(Countermeasure to the damages of non-structural elements of buildings due to earthquakes) オーガナイザー:清家 剛(東京大学),江口 亨(横浜国立大学) 概要:2011年東北地方太平洋沖地震においては,構造被害とともに,数多くの,いわゆる非構造部材にも甚大な被害をもたらした.その被害は広範囲に渡り,天井部材の大規模崩落, 外壁パネルや窓枠の脱落, ガラスの損傷, 間仕切り壁に用いられているコンクリートブロックの崩落などが挙げられる.これらの被害により,深刻な人的被害や建物の継続利用の阻害などをもたらした.既に地震から3年が経過し,被害状況の把握や分析が進んでいる.また, 関連する規準やガイドラインの改訂が進んでいる. そこで,震度や構造部材の被害状況,建設年代なども考慮して非構造材の被害状況やその要因を的確に把握し,今後の対策のあり方について議論する. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS9 | セッション名:原子力安全のための耐津波工学の形成(Tsunami resistant technology for nuclear safety) オーガナイザー:亀田弘行(京都大学名誉教授),今村文彦(東北大学),宮野 廣(法政大学),高田毅士(東京大学) 概要:東日本大震災における福島第一原子力発電所の過酷事故の主たる原因は,原子力発電所における津波対策の不備にあった.この認識に基づき,日本地震工学会に「原子力安全のための耐津波工学の体系化に関する調査委員会」を設置し,2012年9月から2年間の予定で活動している。本セッションでは,委員会討議で明らかになった原子力発電所の津波安全の重要課題につき,委員以外からの観点も加えて討議する. テーマには,地震・津波工学に求められる原子力安全の基本事項,原子力発電所の地震・津波事故シナリオ,原子力施設の地震・津波安全に関する性能,リスク論に基づく津波防御の体系,津波の外力作用,津波防御に関する工学の体系化,フラジリティー評価,一般防災との関連,耐津波工学関連の解析コード,耐津波工学の体系,などを取り上げる. このセッションは,地震工学・津波工学・原子力安全工学の分野が協力して企画運営にあたる. 論文公募の有無:本セッションでは発表論文の公募は行いません. |
OS10 | セッション名:大地震から巨大都市をどう守るのか(How to protect a megalopolis from large-scale earthquakes) オーガナイザー:久田嘉章(工学院大学),大原美保(土木研究所) 概要:東日本大震災の際,東京は震度5であったが,都心では帰宅困難者が溢れ,幹線道路は渋滞し,都市機能は麻痺状態となった.このため,むやみに帰宅・避難せず,施設内に留まる対策が求められている.一方,従来の最大の課題は延焼火災であり,この場合は避難場所への速やかな避難が求められている.避難場所には都心部や河川敷・沿岸部が指定される場合があり,震災時には大群集が滞留しているだけでなく,液状化や津波の危険性,さらに最悪条件では高潮や洪水等が同時発生も考慮する必要がある.このため,今後想定される様々なタイプの大規模震災にどう備えるべきか,関連する分野を横断した取組みが求められている.本OSでは,巨大都市での震災や水害等を対象とした被害想定・シミュレーション,防災計画・マネジメント,教育・訓練,モニタリング・危機管理,復旧・復興などの国内外の取組み事例や研究成果を公募し,被害低減への方策を議論したい. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS11 | セッション名:東日本大震災における津波避難行動と今後の津波避難対策(Evacuation behavior from tunami during the Great East Japan earthquake) オーガナイザー:後藤洋三(東京大学地震研究所),市古太郎(首都大学東京) 概要:東日本大震災では2万人に近い犠牲者が発生したが,そのほとんどは津波から適切に避難できなかったためである.その実態と分析結果を分野横断的に議論し,今後への教訓と研究課題を共有することがこのOSの目的である.具体的には,地震工学研究者・専門家20名弱により結成された「東日本大震災津波避難合同調査団」による1,600人超のへの調査を元に,他機関の調査結果や海外事例と比照しながら,津波避難行動の特徴を多角的に明らかにし,併せて、避難シミュレーションの適用性と研究課題を議論する.津波避難行動については,津波警報,津波認知,津波体験,家族構成,移動手段,移動距離といった点からの行動分析に加えて,高齢者および教育施設,各種事業所の対応を報告,また生存者からの聞き取りによる亡くなられた高齢者の分布や対処行動についても報告をおこない,津波避難行動研究の方向性について議論を深める. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS12 | セッション名:地震・津波災害軽減のためのリモートセンシング応用(Remote sensing application for earthquake and tsunami disaster management) オーガナイザー:松岡昌志(東京工業大学),越村俊一(東北大学災害科学国際研究所) 概要:リモートセンシング技術は2000年代に入り,様々な分野で飛躍的に利用されるようになってきている.地上分解能や観測頻度の向上,複数の人工衛星による組織的な観測体制,さらに,計算機やネットワーク技術の高度化がその牽引力になっており,近年では被害情報の収集や復旧・復興状況の把握など防災分野への適用が期待されている.とくに,2010年ハイチ地震,2010年チリ・マウレ地震津波,2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震津波といった大規模地震津波災害が国内外で連続的に発生し,リモートセンシング技術による被害抽出手法の標準化,GISやシミュレーションとの統合,効果的な復旧・復興モニタリングの必要性が明らかになった.本セッションではこの分野の国内外の研究者からの最新研究事例の発表を通じて,将来発生する巨大地震津波災害の軽減に向けた課題の抽出と共有,そして,解決策を検討する. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |
OS13 | セッション名:国際セッション (International session) オーガナイザー:清野純史(京都大学),小檜山雅之(慶応大学) 概要:The international session features oral presentations and the paper written in English on earthquake engineering. Four subsessions are provided; (1) Natural Phenomena (earthquake, underground profile, ground motion, tsunami, historical earthquake, etc.), (2) Structures (earthquake response, structural experiment, seismic design, base isolation, structural control, retrofitting/reinforcement/inspection, interaction, etc.), (3) Social Issues (lifeline, disaster information, risk management, disaster mitigation plan, reconstruction plan, etc.) and (4) Earthquake Damage Investigation/Reconnaissance. This organized session is a good opportunity to have a presentation and to submit a paper especially for overseas researchers and students who study in Japan and young researchers of companies and universities in Japan. 論文公募の有無:発表論文を公募します. |